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包装した進物品や金銭の結束に用いる紙の飾り紐「水引」。
数条のこよりを水糊で固定化乾燥させ、芯から半分ずつ色を染め分けるが、祝い事は金銀や紅白で、不祝儀には白黒か白藍で結び方も違えるという、飛鳥時代から育まれた伝統豊かな日本ならではの特異で華麗を極める美的遺産である。 仲村寿幸氏は、この水引に魅せられ、独特の感性で古典的な飾りを分解・再生し、オリジナルの立体造形に組み立てることで、強烈な美の集約と光輝を表現した。 その驚くべきインパクトは、世に貴重な文化の継承や悲喜こもごもの折に相手を思って贈る行為の素晴らしさを改めて教示した。 |
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更に絵画をも物する多彩さには脱帽するばかりだが、幕末土佐の絵師絵金をベースに揺れ動く精神の不憫や荒廃をシュールに描くことを目指したという『悔恨を喰らふ…』には、平面に巧みに配置された多様で耽美的な見所と物語性に鑑賞者は飽くことなく、一方でタイトルから、例えば江戸時代に隆盛を誇った狩野派絵画の豪華さや、権勢が破壊される時分に繰り返される世相の狂乱と文化の変容を思い起こさせ、まさに大変革を叫ばれている現代にまで感動の心を飛ばすだろう。
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また氏は水引を線の芸術と位置付けており、立体芸術の『水引アート飾り 慈愛』では、空間処理にことさら神経を使い、収納先のガラスケースを絵画にとってのカンヴァスに見立て、寸分の狂いもなく配置していく。
富んだ想像力、創作哲学、史的教養、技術と何拍子も揃ったアーティストの今後に期待したい。 |
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海外芸術交流協会=文
text by ASAI |
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仲村寿幸のプロフィール
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5月5日生まれ。年齢は不明。時間の流れや時事に囚われず生活しているため本人も解っていない。多分彼にとってカレンダーは作品の納期を判断するためだけに必要なモノ。
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下記の人たちは私の精神を培った人々です。たくさんの人達から今在る自分を頂きました。
私の表現したものが、一人の方にでも血なり肉となれば至上の幸せです。(仲村寿幸) |
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「仲村寿幸近影」撮影/上本ひとし
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